NAVER Cloud、認知機能ケアを手がけるデジタルヘルスケア企業Emocogと提携
AI音声対話とデジタル認知機能評価を連携し、非対面型の包括的な認知機能ケア体制の構築を目指す
NAVER Cloud Corporation(代表:キム・ユウォン氏)は、認知機能・認知症ケア分野に強みを持つデジタルヘルスケア企業Emocog(イモコグ、共同代表:イ・ジュニョン、ノ・ユホン氏)と、シニアの認知ケアにおけるAI技術の活用に向けた戦略的業務提携に関する覚書(MOU)を2025年5月9日に締結しました。
今回の提携は、AI音声モニタリング電話サービス「NAVER CareCall」を通じて、高齢者の見守りや社会的孤立への対応を支援してきた経験を生かし、サービスの活用領域を認知機能・認知症ケアへと広げることを目的としています。
締結式には両社の代表が出席し、高齢者向け認知機能ケアソリューションの共同研究やグローバル展開について意見を交わしました。また、デジタル技術を活用し、認知機能低下の早期把握と継続的なケアを支援する体制の構築に向けて協力していく方針を確認しました。
NAVER CareCallは、AIが見守りを必要とする高齢者などに定期的に電話をかけ、自然な会話を通じて安否や健康状態を確認するサービスです。2025年5月時点で、韓国国内の約140の機関を通じ、約3万人の高齢者に提供されていました。
TEAM NAVERの生成AI技術を基盤とし、利用者との自然な対話に加え、過去の会話内容を次回以降の通話に反映する記憶機能を備えています。これにより、継続性のあるコミュニケーションを通じた心理的なサポートと、日常的な健康状態の把握を支援します。
両社は今回の提携に基づき、NAVER CareCallとEmocogが展開する認知症のスクリーニング支援から認知トレーニングまでを対象としたデジタルソリューションの連携を進めます。
具体的には、音声対話を活用した認知機能低下リスクのスクリーニング支援シナリオおよび予測アルゴリズムの開発、NAVER CareCallとモバイル認知機能評価サービス「MemoryPick」(韓国サービス名:「記憶コッコッ」)の連携、音声による一人ひとりに合わせた認知トレーニングコンテンツの開発を共同で推進します。
さらに、共同研究の成果に基づく試験導入や実証事業を実施するとともに、両社のデジタルヘルスケアソリューションのグローバル展開についても検討していきます。
EmocogのMemoryPickは、モバイル端末から認知機能を簡便に評価できるデジタルサービスです。記憶力や実行機能に加え、主観的な認知機能の低下や抑うつ感などを総合的に評価し、認知機能低下のリスク把握を支援します。
両社は、NAVER CareCallによる自然なAI音声対話からMemoryPickによる認知機能評価、さらにAIを活用した一人ひとりに合わせた認知トレーニングへとつながる、非対面型の包括的な認知機能ケア体制の構築を目指します。
これにより、医療・ケアサービスへのアクセスが限られる地域の高齢者にも、定期的な認知機能評価や、それぞれの状態に応じたケアを届けやすくなります。認知機能低下の早期把握と継続的な予防支援を通じて、医療・福祉サービスが届きにくい層への対応にも寄与することが期待されます。
NAVER CareCallは、韓国の自治体や公共機関と連携し、地域における見守り体制を補完してきました。2024年には、全羅南道順天市でNAVER CareCallの電話に繰り返し応答しなかった利用者について、通知を受けた福祉担当者が安否確認を行い、緊急搬送につながった事例も報告されています。
また、釜山広域市海雲台区におけるNAVER CareCallの活用事例は、2022年に釜山市の革新優秀事例に選定されました。蔚山広域市中区における関連事業も、韓国保健福祉部長官表彰を受けています。
NAVER Cloudのキム・ユウォン代表は、「NAVER CareCallは、AIを活用して超高齢社会における一人暮らしの高齢者の見守りという課題の具体的な解決に取り組んできた事例です。今回の提携を通じて、Emocogとともにシニアの認知ケア分野に新たなイノベーションを生み出していきたいと考えています。今後もTEAM NAVERの生成AI技術とクラウドインフラを活用し、高齢化に伴う社会課題の解決に積極的に貢献していきます」と述べました。
Emocog共同代表のイ・ジュニョン氏は、「AIを活用した見守り基盤とデジタル認知トレーニングの融合は、高齢者の認知機能ケアにおける新たなスタンダードになり得ると考えています。今後、日本を含むグローバル市場に向けて、本格的にソリューションを展開していく予定です」と述べました。

